建築積算とは?
建物を建てる上で資材及び労務の必要数量の算出と工事期間の予測をし、それらの費用を計算することは、建物を建てることを考えついた時から行われていました。
日本に「積算」という言葉が使われるようになったのは明治に入ってからのことで、英語の「ESTIMATION」が直訳されたものと言われています。法律用語としての「積算」は、平成2年建設省(現在の国土交通省)の告示においてであり、その後、建築積算とは「建築物の設計図書に基づき、工事に関する内訳書を作成する業務」として位置づけられました。
株式会社広島二葉積算では、初期の積算業務は迅速かつ正確に数量を算出することでした。
そして、官公庁発注の建築施設を中心に実績を積み重ねていく中で、いち早く建築コストに目を向け、概算システムやデータベースの構築を確立してまいりました。
また一方で、分業化された建築設計と生産行為の中で一貫したコスト管理業務は最重要課題となり、我々は各段階に於いて必要なコスト情報を提供する数少ないコストコンサルティング企業であります。
まさに今、株式会社広島二葉積算は、皆様からのあらゆるニーズにお応えできると確信しております。
建築積算について
設計図書から、建築物を建設する為に必要な材料や数量を計測・計算し、建築物の工事費を算定する事です。
どんなに優れたデザインであっても、コストが見合わなければ実現はしません。それは建築生産活動においても同様です。
建築積算は、事前に建築コストを算出・予測することが目的となりますが、その為の段階とし企画書や設計図などから、必要な工事を洗い出し、各工事に必要な項目・数量を計測する「数量積算」になります。
近年の建設業を取り巻く社会的・経済的環境の変化に伴い、建築コストの重要性が再認識されるようになりました。
建築コストの算定に必要な数字の算出を行う「建築積算」は、建築生産活動において大変重要な役割を担っています。
構造積算・仕上積算から内訳明細書を作り上げます
主な業務は、建築物の工事費を算定するために、設計図書から工事に必要な材料の数量を計測・計算し、材料ごとに内訳明細書を作成することです。
また、内訳明細書を完了させる上で大切な事は、企画書や設計図に謳っていなくても、当該の建築物を完成させるに必要な工事があれば、内訳明細書を作成するように心がけております。
実際の業務では、構造積算・仕上積算に大別され、それぞれのチーム毎に協力して作業を行い、最終的に1つの内訳明細書を作り上げていきます。
建築積算の流れ
01. 企画立案 事業計画
建築工事費の試算
企画の初期段階において正確なコストをつかむことは、より実現可能な企画を作る上で重要です。オーナーの代行者として、建物の用途、規模、立地条件などを勘案し、豊富な経験により蓄積されたデータとノウハウによって企画の初期段階より正確なコストを算出します。
02. 基本設計
概算建築工事費の算出
正確なコストをつかむことは、後の実施計画での後戻りをなくす上で重要です。概算金額の算出方法には、床面積あたりの金額を設定して算出する手法から基本設計図を基に算出する精概算までさまざまな手法があります。基本計画の進捗状況により適切な手法を選択し、正確な建築工事費を算出します。
03. 実施設計
予定価格の算出
実施設計段階では適切なコスト算出や建築予算を考えたVE対応が必要になってきます。実施設計図を基にコストを積み上げていきますが、時には施工計画を考えた提案や設計予算を考えたVE提案も行いながら、計画建物が予算内に収まるように検討しながら正確で適切な予定価格を算出します。
04. 発注
工事見積書査定
施工者より提出された工事見積書より、見積価格が適正か、価格の整合性が取れているかなどさまざまな角度から査定します。良い建物は、正しいコストの把握からです。これまでの大規模から小規模まで様々なプロジェクトに携わってきた経験を活かし見積書の適正な価格を判定します。
05. 受注
数量積算、工事価格の算出、VE提案の金額算出
最新のアプリケーションを使い、設計図書からもれなく数量を拾い出します。複雑な形状の建物、特殊構造の建物も対応します。
また、リニューアルや耐震改修等においても、我々の有する技術、情報により、目に見えない部分もきちんと反映します。
06. 施行
専門業者見積合せ
弊社で算出した数量を基に専門工事業者の見積数量と比較します。項目ごとに部位別・階別・仕様別に比較し、数量比較表や差異要因書などお客様の要望に添って資料を作成します。
07. 竣工
設計変更積算と完成工事原価書の作成
施工段階において必ず設計変更が発生します。契約図と設計変更図より的確に変更数量を算出し分かりやすい増減明細書を作成します。その後、資産登録用の内訳明細の作成を行います。施行途中の変更箇所の盛り込みなど最終設計図に合わせた内訳明細書を作成します。
08. 改修・解体
改修工事費、解体工事費の算出
新設される建物だけでなく、用途変更や耐震化工事などの改修⼯事や解体工事まで仮設計画や施工方法を考慮しながら数量及び工事費用を算出します。
業務フロー
1. 基本計画段階 | ・マーケティング ・コスト調査・査定 ・フィジビリティ・スタディ ・予算作成 |
2. 基本設計段階 | ・コストプランニング ・概算工事費算出 ・概略コスト調整 ・ライフサイクルコスト試算 |
3. 実施設計段階 | ・実施設計図書に基づく数量調書の作成 ・コスト調整・コスト低減策の提案 ・最終ライフサイクルコスト算出 |
4. 入札段階 | ・入札図書(仕様書、数量書、契約書)等の作成 ・入札業務の実施と監理 ・入札金額の査定と折衝 ・契約締結の支援 |
5. 施工段階 | ・設計変更に係わる工事費変動の予測及び調整 ・後期遅延の予測と取り戻し策の提案 ・支払用出来高調書の作成 |
6. 工事完了時 | ・最終工事費の算出 ・最終支払調書の作成 ・契約不履行その他トラブルに関する解決策の提案 |
実績一覧
官公庁、設計事務所、私企業など、幅広い実績がございます。